この画像のような、皆様がテレビで見ているバランスが変わるようなインソールは
⑴アーチサポート、もしくは⑵補正インソールです。
(インソールに乗って、人が体重をかけてもびくともしないというテストです。)
この二つは、足の骨格構造を正しく支えるような構造をしている為、テレビのようなテストが可能になります。
インパクトが強かったようで、インソールがあればすべてOKという風にも感じさせやすいものだと感じてます。
また、その中でも支えることが目的の⑴『アーチサポート』と
整えることが目的の⑵『補正インソール(オーソティクス)』に分かれます。
その違いを今回は、ご紹介したいと思います。
- ①『アーチサポート』インソールとは?
- ②『補正(オーソティクス)』インソールとは?
- ③【もっと詳細】結局何がちがうの?[構造的な違い]
- ④まとめ
①『アーチサポート』インソールとは?
⑴『アーチサポート』インソールの定義
『アーチサポート』インソールを定義すると
”何らかの要因で、足の骨格の配列の崩れ、足底筋群の筋力低下が起きた足に対して
アーチ構造を支える為に作られるインソール”
※これについてご意見などあればご指摘ください。
この定義から考えると『アーチサポート』インソールの発祥自体はとても古く
紀元前6世紀ころのものとされるギリシャで発掘された壺の絵柄には
すでに女性患者に矯正靴を作製する様子が描かれています。
⑵『アーチサポート』インソールの効能
このまま話を進めるととてもニッチな話題になってしまうので話をもどすと、
足のアーチ構造を支えることで得られる効能で主要の部分は
1.衝撃を吸収する、分散する。
2.スポーツのパフォーマンスUP(力の伝達性を上げる。)
3.ケガの予防、症状緩和。
1.衝撃を吸収する、分散する。
→適切なアーチ配置・構造を実現することで、足のバネのような動きを可能とし
衝撃吸収性が上がるだけではなく、一部分にかかっていた荷重を分散することにつながります。
2.スポーツのパフォーマンスUP(力の伝達性を上げる。)
→適切なアーチの配置と素材の選定をし、足からの力を身体に正しく伝えられるようにしていく。
ただ、競技種目、使用するシューズの形状に対する知識が不可欠となる。
3.ケガの予防、症状緩和。
→骨格の位置が整うことで、関節・筋肉の負荷が下がるだけでなく
衝撃も吸収するため、けがの予防につながる。
また、圧力分散もするため、踵骨棘やタコ、ウオノメを始めとする痛みを伴う症状に対応可能。
②『補正(オーソティクス)』インソールとは?
⑴『補正(オーソティクス)』インソールの定義
足のアーチ構造や骨格構造にアプローチをしていくという点で同じな為
『補正(オーソティクス)』と『アーチサポート』の定義の前半部分はあまり大きく変わりません。
大事なのは、一定期間ごとに計測をしていき変化を起こせるのか?という点です。
簡単にいうと、「補正というからには変化をさせなければならない」ということです。
だからこそ、『補正(オーソティクス)』の定義は
”何らかの要因で、足の骨格の配列の崩れ、足底筋群の筋力低下が起きた足に対して
足のアーチ構造や、骨格構造にアプローチし、一定期間ごとに計測結果に変化を及ぼすインソール”
※これについてご意見などあればご指摘ください。
⑵『補正(オーソティクス)』インソールの効能
前段でも『補正(オーソティクス)』は足のアーチ構造や骨格構造にアプローチするため
『アーチサポート』とあまり大きな違いはないと申し上げました。
その為、基本の効能はあまり変わらないことがほとんどです。
1.衝撃を吸収する、分散する。
2.スポーツのパフォーマンスUP(力の伝達性を上げる。)
3.ケガの予防、症状緩和。
ただ、そこにプラスして、『足、または身体バランスの補正』ということが入ってきます。
1.衝撃を吸収する、分散する。
2.スポーツのパフォーマンスUP(力の伝達性を上げる。)
3.ケガの予防、症状緩和。
+『足、または身体バランスの補正』
③【もっと詳細】結局何がちがうの?[構造的な違い]
ここからは、先ほどの定義に合わせて、いろいろな構造のインソールを紹介していきます。
※これを紹介する理由は、同じような形でもアーチサポートというメーカーがあったり
補正というメーカーがあったりとメーカーごとでも捉え方が違う場合があるためです。
補正インソールに必要な要素(足底筋群)
補正という足を変える目的であれば、アーチを支える”足底筋群”を
もう一度、鍛えていくことが必要です。
写真のように、足底筋群と様々な腱は弓の弦のように骨格を支えています。
そのため、足の運動によって足底筋群を鍛えることが重要になります。
そのうえで、下にはいろいろなタイプのインソールを記述して
それぞれがどのような考えのもとに作られているかを考えていきます。
⑴アーチぴったりタイプ
アーチに沿わせる形で、ぴったり合わせて作成するタイプ
①種類→ほとんどがアーチサポート
②メリット→アーチ構造をしっかりと支える
③デメリット→足底筋群が使われず、弱まることが多い
※注意点
どの状態で測定するかに注意。
座って測定をするとき、立って測定するかで、アーチのつぶれ具合が変わります。
立って測定をして、その後に調整を行わない場合、つぶれたアーチ構造に
合わせてしまうことになるので注意が必要です。
⑵理想アーチぴったりタイプ
アーチの測定したうえで、そこから理想のアーチ高にするために
より高いアーチを描くように作成するタイプ
骨格の位置を強制的に正しい位置に変える為、足底筋群を鍛えるというよりは
骨格構造の位置を整えていくようなものです。
①種類→補正
②メリット→骨格構造を強固に支える。
③デメリット→強い突き上げ感を感じる。
⑶アーチに合わせないタイプ
アーチに合わせず、踵骨起部からアーチを支え、余地(スペース)をあけて
足底筋群を鍛えていくようにしていくタイプ
隙間が空いていることで、自分自身の足底筋群を使うことができ、
自身のアーチ構造を正常に近づけていくことができます。
①種類→補正
②メリット→自分自身の足底筋群をしっかりと鍛えられる。
③デメリット→アーチのサポート能力は弱め。
④まとめ
アーチサポートは守る目的で、現状で痛みやしびれなどの症状がある方向きです。
反対に、補正は慢性的になっている痛みなど、姿勢やバランスの崩れがある方向けのものです。
どちらのインソールでも、身体の骨格を大きく変えるものですので
初めは違和感や痛みなどが発生することがあります。
選ぶ際には、副作用のこともそうですが
目的をきちんと理解して、ご自身の身体にあったものを選んでいただけると幸いです。
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